スポーツアスリートがなる摂食障害の原因/克服方法 選手の存在/生存価値感

摂食障害

スポーツ選手は、過食症や拒食症等の摂食障害になる事があります。

拒食症から過食症になったり、過食症から拒食症になったりします。

原因は、
〇 食べ方/食べる量が解らない
〇 ストレス
〇 所属するスポーツ界の価値観
〇 人間関係

今回は、ある女性が幼い頃から続けている新体操を話題に使いながらスポーツ選手が摂食障害になる経緯をお話ししながら、スポーツ選手の存在価値と生存価値の問題点の面からスポーツ選手が摂食障害になる原因と摂食障害を克服していく道をお話しします。

彼女は中学生の時に拒食症になったとの事です。

(話題の出どころは、下のリンクURLをご覧ください。)


https://medical.jiji.com/column3/31?page=1


身長155cmで体重が35kg。

彼女は、普通よりは遅い19歳で初潮でした。

人間は、栄養失調、低多重等の生命維持の危険状態に陥ると、身体がその非常事態を察知し、生殖機能を停止させる機能を持っています。

身体が生命を保てない時は、生殖どころではないので、省エネの為に、身体は、必要性が低い機能から停止させます。

話を女性に戻しましょう。

この新体操クラブの評価に体重制限がありました。

体重制限が
ーーーーーーーーーーーーーーーー
条件付きの受容
ーーーーーーーーーーーーーーーー
の引き金になっています。

条件付きの受容(承認)とは、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誰かが誰かに対して◯◯(何か)が出来たら受け入れる(認める)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
というものです。

例えば、
『子供が常に成績が全部トップなら、親は子供を受け入れる、許す、愛する事』
です。

特に幼い頃から同じスポーツを続けていると、その人にとって、そのスポーツの世界が絶対唯一になりやすいです。

自分がいるスポーツ界の
● 常識
● 決まり
が、絶対的な価値観であり、その価値観しか知りる事が出来ません。

自分がいるスポーツ界で
● 生き続けられる事
● 活躍し続ける事
が、自分の存在価値だと信じ込み易いです。

その世界が自分に向けてくる要求事項が、
ーーーーーーーーーーーーーーーー
自分が受け入れられる、
存在して良い、
生きて良い条件
ーーーーーーーーーーーーーーーー
になってしまいがちです。

この女性にとっては、たまたま新体操だったという話です。

〇 その人がいる世界自体と、
  その世界の常識/要求事項が自分にとって絶対な事。
〇 常識/要求事項をクリアする事が求められる事
〇 常識/要求事項をクリアする事によって
 その人がその世界に存在して良い事。

この3つは、どのスポーツや文化芸術でもありえる事です。

今回の拒食症を見てみると、この女性は、
「私は体重があってはいけない」
「私は太っててはいけない」
「痩せていると私は価値があり受け入れられる」
「太っていると私は価値が無く受け入れられない」
という信じ込みが出来ました。

その信じ込みを、他の社会やコミュニティにも当てはめていく事になりました。

この信じ込みを他の場面にも当てはめていく事が
『考え方/価値観の一般化』
です。

価値観を色んな所に広げて強めていく事が
『発病条件の伝染』
に繋がります。

パニック障害(パニック症)のパニック発作が起こる場所や出来事が増えていくのと同じです。

発作の場合は、発作という現象が起こる生活エリアが広がっていきます。

一方、拒食症の場合、
● 痩せていなければならないという信じ込み
そして、信じ込みから生まれる
● 強迫観念
● 恐怖
● 不安
● 焦燥感
などの拒食を掻き立てる感情が生活の色んな場面に広がりながら強化されていきます。

『痩せてスリムな身体が良い』

この事は、健康面、そして男女共通の価値観です。

特に女性はこの価値観を強く信じているので、色んな社会やコミュニティでも、痩せた身体が良い事を当てはめてしまいます。

激しく厳しい食事と身体管理の為、気持ちが爆発して、過食に走る事もあります。(過食症)

過食に対する罪悪感や、過食を帳消しにする気持ちから吐く事を覚え、過食嘔吐になる事もあります。

多くの人達は信じ込んだ事を
🌕️ 絶対的な存在価値
🌕️ 他人から受け入れられる価値
🌕️ 自己受容/自己肯定できる価値
🌕️ 生きても良い価値
にしてしまいます。

存在価値を否定的な言葉にすると、
ーーーーーーーーーーーーーーーー
条件に当てはまらなければ
私は価値が無い、
生きてはいけない、
嫌われる、
阻害される。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
となります。

この思いは、
🌕️ 恐怖
🌕️ 不安
🌕️ 強迫観念
に関係する精神疾患の感覚です。

この恐怖、不安、強迫観念の元になっているのは、一人の人間として生きる事と人間関係に大切な
〇 自分への信頼感、肯定感、受容感
〇 心と心の通わせ合い
〇 自分と他人/社会/コミュニティとの信頼関係
です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私が他人に受け入れられる条件を満たしていないと、
私は人から心を許してもらえないので、
私も人に心を許せない。

私が他人に受け入れられる条件が
私が私を受け入れられる条件にもなる。

故に、私が私と他人に受け入れられる条件を満たしていないと、
『私』が『私』に心を許せない。


という事が起こります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この条件付きの受容は、摂食障害が長引くほど、固く強く思い込まれて行きます。

条件付きの受容を強く信じ込んでいる程、摂食障害を改善させる事を厄介にさせます。

やっかいな理由は、信じ込みを崩す事によって、
〇 安心安全感
〇 人と心を通わせられる心
〇 自分自身と心を通わせる心
〇 新しい価値観
を作り直す作業が難しくなるからです。

この作り直す作業は時間がかかります。

年月や月日が必要です。

問題の根が深く、複雑な程、時間も手間もかかるのです。

元々は狭いコミュニティの価値観だったものが、当事者の生きる世界全ての価値観へと伝染していきます。

特に同じコミュニティに居続け始めた時が年若い程、コミュニティの価値観が、より一層根強く当事者の生きる世界全ての価値観になってしまう傾向が強くなります。

ですから、時間をかけて、やり直していく事になります。

しかし、問題が根深い為、独りや身内、周囲の人達だけではなかなか難しい所があります。

問題と摂食障害の症状が根深い場合、万引き依存症や買い物依存症に発展します。

スポーツアスリートの事例は下のリンクをご参考下さい。
   ↓        ↓        ↓

万引き・過食嘔吐5年…アスリートを追い込む摂食障害


僕自身は、ヨガの先生方や心理セミナーの講師陣の方々に導いて貰い、摂食障害をはじめとする複数の精神疾患と、固定概念や人格等の人となりを改善していきました。

その導きを土台に、生活の中での人との心の交わりをやり直していきました。

その結果、社会で生きていける人となりの再構築、関係を壊した方々のやり直し、そして結婚までできる様になりました。


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