愛着障害への第一歩は、子供にとっての安全基地である親、家庭、家に安心、信頼して居られるかにかかっています。
子供が親、家庭、家に安心、信頼して居られるかは、愛着形成が親との間に出来ているかどうかにかかっています。
人は生まれると、まず親との間に愛着形成をします。
親との愛着形成は、子供の親への無条件の安心感、信頼感、求愛、心の繋がり、身体の触れ合いです。
赤ちゃんは親と四六時中一緒にいなければ、生き永らえられませんし、安心が得られません。
ですから、親が一番最初で最大の安全基地になります。
2歳、3歳へと成長していく毎に、親や家庭への信頼感、求愛、心身の触れ合いを重ねて、確かなモノにしていきます。
親に安心、信頼できていく事によって初めて、子供は、家庭というもう少し範囲が広い人間関係や家族の在り方、そして家という無機質なものにも安心、信頼、和みを得られる様になっていきます。
愛着形成が出来ていなければ、子供はどこにいても、孤独、不信、不安、恐怖、心配、拠り所が無い気持ち、頼り処がない気持ちに苛まれます。
まだ幼く未熟な年頃から、この様な心持ちが形作られ、感情、思考も、その心持ちに合ったモノになっていきます。
やがては、脳、精神の在り方、働き方が、感情と思考に合ったモノになっていき、ちょっとやそっとの気の持ち方では、感情と思考を変えられないレベルになると、愛着障害です。
ここで、子供の安全基地と愛着形成ができ始め、成長も手伝い、子供が、安心、信頼、自信を持ち始めた段階を説明する為に、昔、私が、30分程家を空けて4歳4ヶ月だった娘を初めて独りにして出掛けた話をしましょう。
近所の靴修理店に靴を取りに行く時、
「もうそろそろ、独りでお留守番出来ないかな?」
という成長の期待と、独り娘を置いていく不安がごちゃ混ぜになりながら、私は娘に聞いてみました。
「修理した靴を取りに行ってくるけど、一挙に来る? お家に独りで居る? 待ってる?」
初めて独りでお留守番できる返事が返ってきたので、成長した驚きと不安が私に湧き上がりました。
もうこの歳の子供なら、簡単に家の鍵を内側から開けて外に出る事が出来ます。
私には、娘が独りの不安と寂しさで、家を飛び出してくる怖さがありました。
「信じて行って来るしかないし、サッサと帰ってこよう。」
こう踏ん切りをつけて不安を胸に、私は出掛けました。
ものの30分もせずに帰ってくると、娘はちゃんと独りで遊んでいました。
また、寂しさや恐怖などによって泣いて駆け寄って来る事はありませんでした。いました。
ホッとしたと同時に大きな喜びが込み上げてきました。
親をやっている醍醐味の子供の成長ですね。
幼子が初めて独りでお家に居る事が出来る事は、親子の愛着形成ができていて、安全基地が機能しているから可能な事です。
親が子供を脅す等、強迫、強制によって、子供を独りにさせる事とは全く意味と成果が違います。
自分で決めて、
「出来る」
と、自然に言い切りました。
もっと大きく成長した子供も同じです。
安心、信頼、自信を持って安全基地に子供が居られるかどうか。
安全基地は、
● 家族が構成する家庭
● 家という実物の住まい
● 親という人
です。
一人で留守番する時は家になりますね。
愛着障害に関わる愛着形成と安全基地に支障がある場合、
● 子供が未熟だから、
● 子供の性格が意気地なし
といった子供だけに原因になりません。
そもそも、子供の
● 成長
● 命
● 心身の触れ合い
の土台になる親子関係が悪いと、
〇 安心感
〇 安全感
〇 信頼感
〇 自信
が育ちません。
何に対しても、いつでも、
● 不安
● 恐怖
● 不信
などに襲われる人となりになってしまいます。
幼い頃からなので、骨の髄、心の髄まで、不安・恐怖・不信などの体験と思いが染み込み続けています。
その結果、
● 落ち着きが無い
● イライラする
● 気分の移り変わりが激しい
といった事にもなります。
ですから、
● 子供が親と安心して居られる事、
● 子供が家族と一緒に家庭や家で安心して居られる事
● 子供が独り、またはきょうだいと一緒に
家で安心して居られる事
というのは、
● 子供が親と愛着形成が出来ている
● 親、家庭、家が子供の安全基地になっている
という事です。
子供がわざわざ、親、家庭、家を、
「安全基地だ」
とは、思わないでしょう。
しかし、現実的な話、子供が
「安全基地だ」
と思えるかどうかです。
思春期の子供や成長した大人が、誰かを想い、何かを頑張れるかどうかも、親との愛着形成、そして他人や社会との繋がりか出来ているかにかかっています。
私は、誰かを胸に抱く事が出来ませんでした。
私は、
「俺は孤独で人は他人を見捨てる。」
「俺は見捨てられる、構われない、嫌われる存在だ。」
という思いを本気で思っていました。
誰かを想って頑張れる様になっていった流れは、妻との暮しが始まり、子供との暮らしも始まり、父親と母親を順番に赦していく中で徐々にです。
心の在り方を変えて精神疾患を治す為に、心理的な取り組みを何年も何年も続けました。
その事は、私の心を変えながら、精神疾患を治していく大きな礎になりました。
しかし、心の在り方と精神疾患を治していった1つ1つの決定的な出来事は、実生活で起こり続けた出来事でした。
実の両親ではあり得なかった私への心遣いや振る舞いをし続けた義理の両親。
結婚という他人同士の生活の中で繰り広げる妻の私への振る舞い。
娘の私への振る舞い。
要は、実の親子間でキチンと築けなかった愛着形成と安全基地を、実の両親以外で再構築していったのです。
愛着障害を改善する最も有効な手段が、
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愛着形成と安全基地の再構築
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です。
それは、私の様に、実の親子間でなくても可能です。
ですから、たとえ親が亡くなっている等、親に会えない場合でも愛着障害を克服していけます。
実の親子間で愛着形成と安全基地の再構築が出来れば、それはそれで良いと思います。
しかし、そうはいかいケースも多々あるので、愛着障害の人に合わせた選択になります。
t確かに、生まれてから順調に、愛着形成と安全基地の構築が出来ていけば、幸せですが、後からで再構築は可能だという事を知っておいて下さい。
一般的に愛着は、親子間と言われていますが、親以外の他人や社会との関係にも通じるものがあります。
何故なら、愛着形成は、簡単に言えば、他人との安心感、信頼感、自信がある交わりの基礎だからです。
人は生まれた時は純白な心です。
その心に自分の命の存続を握る親との心を通わせる関係を長年積み重ねていく事によって、親以外の他人や社会にも、安心感と信頼感を持てます。
親との愛着形成が出来ていなくても、恋人や結婚相手等、親以外の人と親密な関係を作れば良いです。
心理スキルや精神心理のプロの指導は、とても効果がありますが、症状を改善する取っ掛かりにするとても大きな効果があります。
通常の親子関係では、叶わなかった心の繋がりや対人関係、そして病的になった意識や精神の在り方を変えていく大きな力があります。
しかし、あくまでも、実生活で
● 親密な関係を作る事
● 他人と交わる体験の積み重ねる事
● 他人や社会との繋がりを取り戻していく事
によってのみしか、新しい意識を定着させ、脳、精神を変えていけません。
上の3つの黒丸を軸にして、心理的なスキルや指導の取っ掛かり的な意識の変化を、確実な変化にしていきます。
意識の変化が続いていくと、脳と精神を変えていきます。
変わっていく結果の1つに愛着障害克服があります。
そして、安心信頼して安全基地に居られる事も加えられる結果です。
愛着形成がしっかりできていくと、家という人ではないモノも安全基地になり、心に想う人を宿して気力に出来るのです。
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